第2楽章 夏 18 ぼくと長谷川くん ----大村湾を見下ろすどこか 武蔵美1年で宮本常一の民俗学の授業を受け、夏休みに柳田國男の生家を訪ねた。秋『はせがわくんきらいや』にその家を描いた。今、同じ家を大村湾を見下ろす高台に描く。ぼくと長谷川くんは長崎にいる。いや、ここだけではなくどこにでも彼らはいると、描きながら思ったのだ。