宇部連続"ライブ+絵本講演会"報告7/31● シューヘー・ライブ
8/1●絵本講演会
宇部 BIG HIPで
Real Colored
7月31日、土曜日、前日講演会のあった岡山から、集平は単独宇部入り。昭和30年代の面影を今なお残す宇部新川駅より徒歩3分のところにあるBIG HIPに向かう。クン・チャンとスタッフ曽我は長崎から車で現地入り、5時間のドライブだった。
宇部でのライブは2年ぶり。何度かの共演ですっかり打ち解けた地元バンドとの久々の再会も楽しみの一つだ。
蛙
opening actは、eizoさん率いるreal colored と、ヘビーサウンドと強烈なactで物議を醸す"蛙"が大爆発。
すっかり盛り上がった会場に突然流れ出した昭和33年のラジオ番組「ここはどこでしょう」のテーマソングに乗って登場したシューヘーの一曲目「地図」のラウドなサウンドが会場をシューヘー色に染める。続いて「しめきり」「線路」「お尻の向こうに」とおなじみのナンバーを快調にとばす。集平が今回使用したギターは、宇部初見参のリゾネーター・ギター。この独特のインパクトを持った音色が、同じ曲でも新鮮なニュアンスを響かせてくれる。
リゾネーター・ギターといえば、やっぱりブルースでしょう。集平20才の時に作ったブルース「夜汽車のうた」を久々にニューアレンジで歌う。
ギターの弦が切れたので、クン・チャンもディープなエフェクトでソロを一曲弾く。
ラストナンバー「姫路」で16曲を締めくくった。
アンコールの「セレナーデ」では会場に沸々とした静寂が漂った。
opening actを含め3時間を超える熱いライブだった。
翌8月1日、日曜日、ライブの余韻を残した同じ会場で午後2時から「絵本講演会」があった。
「はじめこの企画を聞いたとき、とてもうれしかった。絵本とロックをやっていると、突飛な結びつきみたいにいわれることが多いが、そんなことはないと思う。今現実に生きている子どものことをリアルにとらえようとしたら、世界中のキッズの心を一番とらえているロック、ヒップホップこそ知らなくてはならない。
70年代には子どもの本のフィールドと音楽や文学、詩のフィールドはいつもお互いに触発しながら仕事していた。それが80年代に途絶えてしまった今のほうがむしろ、偏っていて不健康な状態だろう。音楽やってる人は文学や絵画に疎かったり、逆に詩や映画とかの人間が音楽に疎かったりするのはおかしなことだ。これからはもっとこんな企画をやってほしい」と集平。
同じステージ、同じマイク、同じライトで、ロック・ミュージシャンと絵本作家、ジキルとハイドのように、集平二つの側面を体験できる得難い企画となり、参加者の反響も大きかった。
「ライブハウスで講演会?」という不慣れなシチュエーションの影響もあって、講演会の集客が今ひとつだったが、これを踏み台に今後とも、ジャンルの垣根を飛び越える企画をどんどんやっていきたいものだ。