インタビュー

1st『シューヘー』を語るより抜粋

  1. 夜の三角形 MP3(2.8M)
  2. お尻の向こうに MP3(2.8M)
  3. ポイ
  4. サヨナラした後の帰り道
  5. 映画に行こう MP3(2.8M)
  6. 鉄人28号が
  7. フニャフニャ MP3(3.2M)
  8. 森の悪魔 MP3(3.4M)
  9. セレナーデ



'12年6月4日 シューヘー・ガレージで
集平 =長谷川集平/Guitar Vocal
クン =クン・チャン/Cello Vocal

1990年10月12日シューヘー・
ライブチラシ。ををうちやすを作。

── 「シューヘー通信」以前に出たCDを語る企画。66号「こじこじ音楽団」に続き、1st『シューヘー』です。長崎に越した91年、こじこじ音楽団でシングル「猫ヒゲDance」を出して、翌92年『シューヘー』を作ってますね。
クン ちょうど20年か。
集平 こじこじ〜の経験でCD制作の行程がわかったんで、自分で作ったのが『シューヘー』です。東京時代は音楽体験を共有してる人がいっぱいいたのに長崎に来てみると何の接点もなくて、ぼくらの音楽はあまりわかってもらえなかった。ショックだったよ。放送局の音楽担当アナウンサーがボブ・ディラン聴いたことないっていう街だからね。ライブやると「おめでとう」って花をいっぱいもらうんだけど、終わった瞬間にみんなサーッと帰っちゃって話もできない。花をかかえてとぼとぼ帰る。ライブハウスもショバ代高くて、ライブハウスとは言えないね。
クン 貸しホールだよね。
集平 そんなわけで長崎に越してアルバムを作る必要性を感じたんだ。CDを出して聴いてもらう入口を増やさないと広がってかないし、記録しとこうと思った。

尾竹正一製作のチェロ。あまりにいい音が
するので合わせるギターの選択が難しい。

レコーディング
集平 当時一番安上がりで簡単にできるのはカセットのマルチトラック・レコーディングだった。引越しの時に、楽器が練習できるよう防音にした部屋で録ったんだ。自宅録音でCDを出す人は多かったよ。インディペンデントの時代だった。メジャーのメディアは停滞してて、ぼくも東京・大阪の出版社の仕事ができなくなってたし新鮮味がなくなってた。93年に温羅書房を作ったこと、下村誠さんが自主レーベルのナッティ・レコードを作ったことはメジャーの停滞と無関係ではないね。

  初期のシューヘー・ライブで
  使ったタカミネのエレアコ。


 音作りの参考にしたのはローリング・ストーンズとジョニー・サンダース。ストーンズは『ベガーズ・バンケット』時代にアコースティック・ギターをギブソン系の音色でガチャガチャ弾いてて、こういうレコーディングしたいなと思ってたの。それとジョニー・サンダースが全曲アコースティックで演奏したCDの音色。シューヘー始めたころはマーチン系の深い音が好きでヘッドウェイのギターを弾いてたけど、ロックを聴きこんでくうちに好みが変わって、カッティングの鋭さとルーズさのあるジョニー・サンダースのオベーションのギターの音色がすごくいいと思うようになった。アコースティック・ギターにマイク当てて録ったんじゃなくて、エレアコのライン録りかアンプの音なんだよね。それでぼくはフェンダー・テレキャスターのホロウボディのエレアコを手に入れた。ピックアップが2つ、ブリッジ側にピエゾといって生ギター用、ネック側にエレキのがついててミックスさせて音を作る。『シューヘー』はこのギターで録音したんだよ。チェロはまだエレキじゃなかったから尾竹正一さんが作った生チェロ。ボーカルはシュアーのガイコツマイク。カール・パーキンスとかロカビリー時代に近い、ロックらしい音に録れたと思う。全曲一発録り。大胆だよね……つづく

ジャケットについて、音作り、全曲解説などなどたっぷり語ります。



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